賃貸住宅維新は自分の商標登録です。平成26年6月20日に特許庁に登録されました。マイホームブームの陰りが出てきた頃、住宅メーカーに就職、たくさんの方々に会い、いろいろな間取りを住まう方々と一緒に造りました。200棟を超える住まい造りのお手伝いをいたしましたがひとつとして同じ間取りはありませんでした。まさに「十人十色」という諺(ことわざ)どおりでした。ご夫婦をはじめ、ご家族のご意見という見方をすれば、「七百人七百色」ということでした。%e8%a8%ad%e8%a8%88%e5%a3%ab

 

このような現実に対して賃貸住宅の間取りは画一的な間取りといわざる得ません。間取りを語るということができないということに気づきました。

現に注文住宅営業から賃貸住宅営業に配置転換になって、アパート間取り集の間取りが納得できず、間取りの変更を設計に依頼したら、どうして変更するのですか?賃貸住宅なんですよと設計にいわれ、出荷担当に工場も対応してくれないですよといわれました。

設計や出荷担当と話すなか、自分の考えた間取りでは基礎や壁が増えたりする分、材料と工事費がかかる、さらに1棟4戸という賃貸住宅ではひとつの変更が4倍になってしまうということでした。当時、入居者の方のことは不動産業者の方に聞くことしかすべはなく「家賃は間取りを変えても変わらない」といわれました。

そんな状況ではありましたが納得できず、オーナー様に相談しました。一人目の方から青天の霹靂ともいえる言葉を聞くことになりました。【君は素人だ。入居者が住みやすい間取りだと長く住むことになる。住みにくく方が出入りが多く儲かる。】その後、間取りに自信をもって打ち合わせした自分の出鼻をくじかれた思いで連絡すらしませんでした。

%e3%82%a2%e3%83%91%e3%83%bc%e3%83%88半年くらいたった頃、玄関ドアを開けると道路から室内が丸見えの誰の目からみてもローコストなアパートが建ちました。しかし、5年ほどの間は満室でした。正直、自分の考えは間違っていたのか?と思いました。

5年間、このアパートの周りにたくさんのアパート建築されました。そして転機がおとずれました。だんだんと空室になり、何と3年半ぐらい入居者がいないということになったのです。イラストにありますように外から見れば空室状況がわかるアパートで道路から丸見えでした。玄関を開けると室内の様子や住んでいる人の顔までわかりました。

 

玄関ドアに「空室」という張り紙があるので一目瞭然でした。全室が空室になって3か月ほどたったある日、「空室」の張り紙がなくなったのでした。それとは別に看板が立てられました。

 

そこには「寮無料 派遣○△商事」と書いてありました。またしてもあの方にやられたという気持ちになりました。それから5年、いつの間にか、隣接地も含めて某大手物販店になっていました。時の流れにうまく乗った方という印象でした。こうゆう稀な方をしり目に築10年を経過したアパートの空室が増えるなか、自分が担当させていただいた建物も同様に知らないうちに空室が増えていました。

 

なぜ、そうなったのかを知ったのは「信頼していた不動産業者」の方から聞いた「建築して10年もすると成約率が落ちる、決めてなんぼの商売」「決まりが悪い物件は案内しない」という言葉でした。さらにタイミングを合わせたようにオーナー様からの電話でした。

 

もう1年以上、空室の部屋がある。案内もない。創意工夫をさせていただいた間取りが入居希望者に選ばれると信じていたので自分には到底理解できない言葉でした。

 

実際に案内するスタッフが間取りの違いを知らないということでした。それ以上にオーナー様からのご指摘には幻滅いたしました。たまたま、案内している現場を見ることになった際に目撃した「衝撃の事実」でした。