自分が東京に出て、アルバイトをしながら学生をしていた頃、こんなところにもアパートが建つんだ。いったい、どんな人が住むんだろう?朝、夕の新聞配達のアルバイトだったので「ここはいいところ!」「ここはいいところ?」は今のグーグルマップのストリートビュー以上のモノだったと思います。
「ここはいいところ!」「ここはいいところ?」であっても建物が完成するとすぐに引っ越しが始まっていました。
あれから40年、時代は大きく変わりました。以前はほとんどなかった「空き部屋」が増え、立地条件の良いところでも「空き部屋」を散見するようになりました。
具体的に5件の物件をもとに検証してみます。
❶「ここはいいところ!」いわゆる立地条件の良いところです。しかし、建物の間取りが良くない。
❷「ここはいいところ!」いわゆる立地条件の良いところです。しかも、建物の間取りも良い。しかし、道路付けが悪い。
❸「ここはいいところ!」いわゆる立地条件の良いところです。しかも、建物の間取りも良い。しかも、道路付けも良い。しかし、外観が悪い。
❹「ここはいいところ!」いわゆる立地条件の良いところです。しかも、建物の間取りも良い。しかも、道路付けも良い。しかも、外観が良い。しかし、家賃が高い。
❺「ここはいいところ!」いわゆる立地条件の良いところです。しかも、建物の間取りも良い。しかも、道路付けも良い。しかも、外観が良い。しかも、家賃もリーズナブル。
5段階の評価です。かならず、1組しか、入居希望者がいなければ、一番最後の❺物件しか、入居は決まらない。
今日の一言「大数の法則」をみていただけるとおわかりになりますが、収束する真の割合によって賃貸物件において❺になることは賃貸市場全体にいえることになります。
❶は「建物の間取り」を改善することが必要不可欠になります。
❷は「道路付け」を改善することが必要不可欠になります。
❸は「外観」を改善することが必要不可欠になります。
❹は「家賃」を安くすることが必要不可欠になります。
❶→❷→❸→❹→❺のアクションはマーケッティングそのものです。経営において「マーケッティング」が重要なことであることはいうまでもありません。
ここに目を向けなければ、賃貸市場からレッドカードを突きつけられかねません。