~大家さんから賃貸物件所有者へ、経営は不動産コンサルティング会社、入居者募集管理は不動産管理会社~

入居者募集管理の専門性が高まるなか、大家さん個人ではご負担が多く手に負えない状況になってきています。

 

・真夜中にかかわらず、部屋の鍵を失くしたのですぐ持ってきてほしい。

・トイレの水が止まらないので至急直してほしい。

・隣がうるさいので何とかしてほしい。

・入居者の不注意にもかかわらず、落雪によって車が損傷したので弁償してほしい。

・営業時間外を知っているのにもかかわらず、引越し業者の立会いに対応してほしい。

 

このような入居者に対応できますか?通常の生活を送っているのならば、まず、できません。私どもは大家さんご自身の生活を犠牲にしてまですることではないと考えています。

 

今、そうした以前ではないようなことが増えています。「貸してもらっている」という気持ちはもはや過去のことになりました。最近の入居者の方々の声として「管理も家賃の一部」充実しているのは当然という話を聞きました。長期にわたる空室❷でお話いたしました「貸し手市場から借り手市場」は「貸し手の権利義務の主張⇔借り手の権利義務主張」ということになってまいりました。今後、より進むものと考えられます。

今から15年前、インターネットの普及に伴い、不動産業者の店頭の様子が変わり始めました。それまでは来店客の要望に対して、バックヤードから物件資料を取り出して説明をするという古典的な対応から、カウンターに置かれたコンピューターで自社物件を案内するようになりました。自社物件に来店客の要望する物件がない場合、他社のホームページを閲覧、取扱業者に確認をして紹介できるようになりました。

しかし、このような対応ができたのは一部の不動産業者だけでした、多くの不動産業者は傍観していました。

そして、8年前、操作性に優れたスマートフォンにより、より多くの物件が誰でも簡単に探せる状況になりました。日本最大級のポータルサイトにおいては掲載800万件ともいわれています。もちろん、そんなに多くの物件をひとつ、ひとつ見る方はいません。

このような状況により、今回のテーマであります「長期にわたる空室」の正体が明確になりました。

キーワードは【検索】です。

イメージは篩(ふるい)です。たとえば、いろいろな大きさの小石が混じっている土を篩を使って必要な大きさの小石を選別するといったことに使われます。比較的大き目な小石を取りたいのならば、マス目の大きな篩を使えばいいのです。マス目を通して小さい小石は下に落ちて、篩には大き目な小石しか残りません。

入居希望者の【検索】によって篩い落とされてしまったら、永遠に入居希望者の目に触れません。家賃交渉すらありません。この状態がまさに「長期にわたる空室」なのです。

 

私どもはこうした現実をデーターをもとに大家さんにわかりやすく明確にお伝えし、一緒になって大家さんの悩み【長期にわたる空室】問題解決に当たります。

 

後記

某不動産業者と打ち合わせしているなか、社員の方が当然のことのように大家さんに「○○ハイツ△△号室の方からキッチンの蛇口から水がポタポタと落ちているようです。至急修理してください。お願いします」と大家さんに電話していました。管理をしているのにもかかわらず、そのような対応でした。その管理会社では大家さんに入居者の方からの連絡を大家さんに伝えることが管理ということでした。

このような管理会社としては対応では何年たっても社員の質の向上は期待できないと思いました。